アトピー性皮膚炎の治療について
アトピー性皮膚炎が良くならない方は、「薬の選び方と塗り方」を間違えているためです。
良くならない方は、一般的な強い弱いで決めた薬を悪い時だけ塗る。もしくは最初から自然の力を信じて薬を使わない。
このような状態だと、基本的に悪い状態がさらに悪くなったときにだけ薬を使うことになるため、延々と同じことを繰り返します。
アトピー性皮膚炎だから仕方がない?
アトピー性皮膚炎は、毎日薬を塗り段階的に減らしていくのが主流になっており、きちんと治療していれば、症状が無いもしくはほとんど無い日常を目指せます。
これまで良くならなかったのは、治療の選択肢が少な過ぎたために、本来なら良くなるはずのものを治せていなかっただけ。
本当は、さまざまな症状にあった、たくさんの効果的な薬と使い方があり、症状を無くして最終的には薬自体を使わなくてもよい状態を目指すのが、現在の世界標準です。
症状が無い日常を目指す
症状を無くし、薬を使わなくても良くするために、これまでの経緯から症状に対する薬を選び、これまでとは違った角度で血液検査の分析を行い、アレルギーを全く別の方向から見直すためにじっくり治療方針を立てていきます。
つまり、全く別の方向からアプローチするため、これまでにない結果を得ることができます。
プロアクティブ療法が必要
アレルギーに関与する免疫細胞は非常に記憶力が良いため、塗って症状が良くなった程度で軟膏を止めると、すぐにまた元に戻ってしまいます。
これは一般的に、ステロイド離脱、再発と言われるもので、ただ単に肌が炎症を起こしている状態。
火事が完全に治まっていないのに、消火を止めれば当然また再燃してしまうように、アトピーの症状もぶり返しただけ。
つまり、元に戻ってしまうのは「ステロイドを止めた」ためではなく、「治まってないのに止めた」ためです。
したがって、アトピー性皮膚炎の治療は、上手く薬の使い方を調整しながら治療を行っていく必要があります。
世界標準のプロアクティブ療法
まずは、1週間以内を目標に、症状をゼロにする薬を選びます。
症状がゼロになってからが治療の始まりです。
具体的には、症状がない状態を保ちながら、徐々に薬を減らしていきます。
アトピー性皮膚炎や蕁麻疹の治療において「良くなった」とは、「症状がゼロ」のことを指します。
「今までよりも良くなった」は、アレルギー医の定義では「良くなった」にはなりません。
症状がゼロを保ちながら、必要最小限の薬で済む状態にするのが、プロアクティブ療法です。
ただ薬をぬる日数を減らすことが、プロアクティブ療法ではありません。「症状がゼロを保ちながら」薬を減らしていくことがプロアクティブ療法なのです。
微調整を繰り返す必要がある
治療中は、時にいつもの部位が悪くなったり、今まで大丈夫だったところが悪くなったり、悪化することがあるのが普通。
将来薬を止め、本当の自分を取り戻すために、自分で調整できるように、常に主治医と対応について話し合いましょう。
治療期間で身につけて欲しい3つのこと
治療期間では、次の3つを身につけて頂くことを目標とします。
1.悪化要因を知る
2.悪化しやすい場所を知る
3.悪化した際には、手持ちの軟膏で自己対処できるようなる
治療期間が終了した後、主治医とは2度と会うことがない状態、基本的には症状がゼロで、悪化したとしても自分で対処できるようになること。
基本的には症状はゼロで、悪化したとしても自分で対処できる状態を目指します。