女性器（デリケートゾーン）の悩み・症状について

女性器

女性器（デリケートゾーン）の悩みとなる諸症状

女性器の悩みは、人にはなかなか伝えにくいものです。

デリケートゾーンともいわれる部分の悩みは、いくつかの部位に分けて、それぞれの症状が存在します。

また、原因も元々の生まれつきなものだったり、出産などによるものだったりとそれぞれです。

自身の症状を適切に知ることによって、どのような治療が必要なのかが見えてくるでしょう。

膣のゆるみ

膣はいくつかの筋肉に囲まれており、膣や尿道を締めたり骨盤底を支える役割があり、まとめて骨盤底筋群と呼ばれています。

出産や加齢だけでなく、運動不足などでも膣は緩んでいくといわれています。

膣のゆるみの症状

膣のゆるみの症状として、いくつか挙げられます。

膣にゆるみが生じると、性交渉時にパートナーや自分自身への刺激が弱くなってしまったり、尿道を締める筋肉の低下によって、尿道や膀胱を支える力が弱くなり、尿漏れが起きやすくなったりします。

また、出産や加齢によって、骨盤底筋やその周りにある組織や靭帯の支える力が弱くなると、膣脱や膀胱脱といった骨盤臓器脱（性器脱）を引き起こします。

膣のゆるみの原因

膣のゆるみには原因があります。出産だけでなく、加齢や運動不足によっても膣は緩んできます。

人は、加齢によって顔にしわやたるみが出てくるのと同じく、膣もコラーゲンが減少し、弾力がなくなってきます。 また、膣壁のヒダもなくなって、平らになってきます。

出産では、膣壁が大きく引き伸ばされたり一部が断裂したりすることから、産後回復したとしても完全には前の状態に戻ることはありません。

運動不足によっても筋力の低下から緩みは生じますが、意識して動かせない筋肉が多いことから、自らトレーニングで鍛えることが難しいと言われています。

膣のゆるみをセルフチェック

膣のゆるみというものは、目に見えない症状であるがために、なかなか気づくことができません。
以下のような症状があった場合には、膣のゆるみが生じている可能性は高いと考えられます。

ヒダが大きい

ヒダというのは、専門的には小陰唇といわれる部位で、ビラビラやヒダと呼ばれていることが多いです。
この小陰唇は通常の成長によるものと、後天的な刺激等によっても肥大化することがあります。

小陰唇肥大の症状

小陰唇は大きいと刺激を受けやすくなり、時間と共にさらに大きくなっていく可能性があります。
また、小陰唇はもともと左右が完全に対称ではありませんが、怪我等何かの刺激が原因で片側だけ大きくなることもあります。
どうしても大きい側が刺激されやすいため、さらに大きくなってしまうことになるため、左右差はますます大きくなります。

また、こすれたり圧迫されることが多くなると、メラニンの生成を刺激することに繋がるため黒くなっていきます。
外側の部分が最も黒ずんでいるのは一番刺激を受けているためです。

自覚症状があったとしても、解決できずに長い時間放置している方が多い印象です。その結果、症状が悪化したり炎症を起こし、さらには感染症などに繋がる可能性もあります。

性交痛

性交時の痛みについては、なかなか人に言えずに悩まれていることが特に多いお悩みです。
悩まれている方は20代から60代までと幅広く、原因はそれぞれに違いがあります。

性交痛の原因

処女膜強靭症は、性交渉で破れずに、膜が厚くて堅く破れずに痛みを伴います。毎回痛みを伴う場合もあります。

また、膣に潤いや弾力をもたらすためには、主に卵巣から分泌される「エストロゲン」という女性ホルモンの役割が重要ですが、更年期になると、この「エストロゲン」が減少します。これによって膣粘膜が乾燥するだけでなく、弾力もなくなるため硬くなるために、性交時に痛みを感じることになります。

その他、卵巣機能不全や無月経の方も低エストロゲン状態であることが多く、性交痛を感じることがあります。子宮内膜症や子宮筋腫などもエストロゲンの影響があり、この場合はお腹の方に痛みを感じます。
また、ストレスや疲れ、出産後のホルモンバランスによっても症状は起きます。

このような痛みを感じる場合は、婦人科形成ではなく一般の婦人科を受診しましょう。

尿漏れ

尿漏れには複数の種類があります。その種類によっても症状は変わります。
大まかには下記の２つがよくある症状ですが、これらの症状を併発しているケースも少なくありません。

尿漏れの症状

腹圧性尿失禁は、咳やくしゃみ、笑った時、重い荷物を持った時など、お腹に力が入った時起きやすい症状です。

切迫性尿失禁は、トイレに行くまでに我慢することが出来ず漏らしてしまう症状です。トイレの目の前で尿が漏れてしまったり、気づかずに漏れてしまったりといった症状があります。

トイレに行く回数が多い、夜間に何度も尿意によって起きるといった特徴があります。

尿漏れの原因（腹圧性尿失禁・骨盤底筋の衰え）

更年期になると、エストロゲンという女性ホルモンの分泌の低下によって筋肉量と筋力が急激に低下します。さらに骨盤底筋の筋力も低下することから、お腹に力が入った時に骨盤底筋に力が入らず尿漏れが発生します。

また、加齢によって尿道周辺の組織のコラーゲンが減少するため、尿道を支える力が弱くなり尿漏れを引き起こします。

腹圧性尿失禁を発症した方のほとんどは出産経験者です。出産においては、骨盤底筋が引き伸ばされたり損傷を受けるため、筋力が低下します。 出産の回数を重ねるごとに発症確率が高くなります。

その他、肥満で脂肪の量が多い場合には、その重さで骨盤底筋が引き伸ばされることから、筋力が低下して尿漏れを引き起こします。

尿漏れの原因②（切迫性尿失禁・過活動膀胱）

通常、尿が溜まるまでは脳が排尿することを止めていられるはずですが、この信号の伝達に異常があると、抑制できずに膀胱が勝手に収縮し、尿が漏れてしまいます。

また、腹圧性尿失禁を同時に発症していることが多く、尿道を締める筋力が低下していると尿を我慢することができなくなり尿漏れをおこします。

黒ずみ

黒ずみは、排泄時のふき取り行為や下着などの擦れ等によって発生してしまうことがあります。
また、日本人は黒ずみが発生しやすい体質であるため、多くの人が気にされている症状でもあります。

黒ずみの症状

黒ずみの症状は大変多い悩みの一つと言われています。

小陰唇の黒ずみは、形が大きさに比例して摩擦が起きやすいため、色が濃くやすくなります。

大陰唇（Ｉライン）の黒ずみについては外部の刺激を受けやすくメラニン色素の沈着がおこりやすい部分です。

お尻の黒ずみについては、椅子に長時間座ることが多かったり、痩せていて脂肪が少ないと座るときに骨で皮膚が圧迫され、黒ずみができやすくなります。また、肛門周りのOラインは、排便後のふき取りによる摩擦によってメラニンが増えて、黒ずんでしまいます。

黒ずみの原因

シミの原因は「メラニン」というイメージを多くの方が抱くと思いますが、同様に黒ずみの原因ともなります。

元々デリケートゾーンは、メラニン細胞の活動が活発なため、下着の擦れや排尿後のふき取りの刺激などによってメラニンの生成が活発になり、黒ずんでしまいます。

皮膚が薄い小陰唇はその影響を受けやすいです。

通常、ターンオーバーという再生機能によってメラニンを排出するはずですが、デリケートゾーンは常に下着に触れているため、メラニンの活動が収まる期間が少ないことや、ターンオーバーの働きが年齢とともに低下していくことも相まって、黒ずみが解消されることなく、濃くなっていきます。

妊娠・出産時に黒ずみが濃くなるのは、女性ホルモンは、メラニン色素の生成を促進するためです。
したがって、出産後、時間とともに薄くなりますが、状態によっては完全には元に戻らないこともあります。

不感症

性行為自体はできるものの快感が得られない場合、精神的な要因または女性器の形状に起因することが考えらえます。

不感症の症状

不感症とは性行為自体はできるものの、それに伴う快感が全くないあるいは弱いという性感異常の一つです。

性欲が全く無く性交時の快感も得られない症状は性無欲症（冷感症）といい、不感症とは異なる症状ですが、ほとんどの場合でどちらに属するのかは不明確です。

経験が少ない女性の場合、性交時に快感を感じられないケースはよくあります。

不感症の原因

精神的な要因としては、過去の性交時に感じた痛みや恐怖、あるいは羞恥心によって、性行為に対して不安や嫌悪感を感じ不感症になることがあります。

クリトリス包茎も一つの要因です。外部からの刺激が伝わりにくいことで不感症となるケースがあります。

その他、腟の緩みについては出産や高齢化に起因することがほとんどです。女性側も刺激を感じ難いことから筋力をつけると締まりがよくなり感度がアップすることが多いです。

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女性器治療は何科に行けばいいのか

子宮筋腫、卵巣腫瘍、子宮内膜症などの婦人科系の病気の可能性がある場合は、一般の婦人科になりますが、婦人科系の病気以外に原因がある多くのケースでは、婦人科形成の専門クリニックで治療ができることが多いため、上記の症状が当てはまる方は美容婦人科でご相談されることをお勧めします。

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