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再生医療にあったリハビリ
ニューロテック®(神経再生リハビリ)では、幹細胞点滴に加えて、幹細胞点滴中/1日後/2日後、以降は週2回以上の頻度で行ない、痙縮を落とし、TMSと低周波などを用いて頭部〜四肢の神経回路を興奮し易くした上で、1日100回〜500回以上を目標として鍛えるべきところ、動作を反復運動していくリハビリが重要であると考えています。
幹細胞点滴中から体内の血中の幹細胞濃度が急激に高まります。点滴する幹細胞を神経損傷部へより集積させるためには、血中の幹細胞濃度が高まっている点滴中から集中的なリハビリをしていくことが有効と考えられます。また、人に動かされるリハビリだけでは無く、意識しながら訓練すべき神経回路や動作を出来るだけ自分の動きとして反復運動していくことで、鍛えるべき神経回路の再構築、動作能力を獲得して貰うことを目指します。
低周波治療(電気刺激療法)とは
低周波治療の効果
- 自分で手足を動かせる範囲が増えます。
- 関節の変形を予防します。
- 脳が手足の動かし方を再学習します。
- リハビリがやり易くなります
- 手足の筋肉が柔らかくなって、動かし易くなります。
- 痛みを和らげる効果が期待できます。
- 関節が固まって動き難くなるのを予防します。
※低周波治療と専門的なリハビリの組み合わせを継続して行うことで、更なる効果が期待できます。
低周波治療の方法とスケジュール
麻痺している筋肉に、全可動域を自分で動かせる程度の電流を流して、専門的なリハビリと組み合わせて行います。患者様の疾患や状態、施行する個所によって異なりますが、施行時間は5~30分くらいです。
低周波治療の効果は、施行直後に見られる場合もありますが、一般的に2~3日目からゆっくり現れます。自分で手足を動かせる範囲が広がれば、その効果は消えることなく長期的に持続しますが、反対に動かさないと、その範囲は狭まり効果は徐々に消えて行きます。
ただし、効果には個人差があるので、医師と症状を相談しながら治療計画を立てて行きましょう。
低周波治療の安全性と副作用
低周波治療は家庭用でも肩こりや腰痛などで広く利用された、一般的な治療法です。低周波設定は、筋出力の程度で20~50Hz,パルス幅50~250μsecで電流を流し、専門的リハビリと併用します。尚、深部の筋肉に対してや皮膚の痛みが出現する場合には、適宜設定を変更したり、中周波による干渉波を利用したりすることもあります。
低周波治療を受けた後に副作用として、次のような症状が現れることがあります。これらの症状は多くが一時的なもので自然に改善することが多いのですが、症状が現れた場合は医師に相談しましょう。
- パッドを貼った処がはれる
- パッドを貼った処が赤くなる
- 痛みやしびれを感じる
- 筋の緊張を強く感じる
低周波治療の適応外条件
- 心臓ペースメーカー埋め込みの患者様、または重篤な心疾患のある患者様
- 体内金属
- 筋収縮が禁じられる病態(静脈血栓、術後など)
- 傷や皮膚状態が悪い個所
- 悪性腫瘍
反復運動療法とは
脳科学の進歩により、「麻痺した手足を繰り返し動かす訓練をすれば、脳の可塑性※が発現して麻痺が改善できる」ことが明らかになりました。
可塑性:損傷を免れた部位が、破壊された部位の役割を代行する能力
この発見により、新しい片麻痺治療の開発や研究が盛んに行われ、適切な運動を反復して
行う運動療法である「Arm Basis Training」「促通反復療法(川平法)」が着目されています。
Arm Basis Training
姿勢制御を求められない姿勢(臥位等)で、各関節、各運動方向に最大可動域に渡って、自動運動を反復しましょう。この時、必要に応じてセラピストが運動方向の修正などの援助を行ってください。自動運動がある程度出るようになったら、姿勢制御を伴う運動や、複数の関節間の協調運動へと発展させましょう。
ガイドラインでもArm Basis Trainingは推奨グレードAに位置づけられています。
促通反復療法(川平法)
麻痺した手足を操作(促通)して随意運動を繰り返させることによって、必要な神経回路を再建・強化させる治療法で、鹿児島大学名誉教授の医師川平和美氏が考案されて、「川平法」と名付けられました。
治療者による徒手的操作と、患者様の動かそうとする努力による随意運動を1セット100回程度反復させるのが特徴です。
それにいくつかの促通手技を併用して、より効果的に神経回路の強化を行います。
反復運動療法リハビリでのポイント
体幹や健側が弱ると、安定した姿勢バランスが取れず、遠位筋の随意性を発揮できなくなるので、健側のトレーニングも並行して行いましょう。
原則的には中枢から末端に向かって進めて行きましょう。上肢なら、肩→肘→腕→手首→指の順です。
患者様によっては脳の活性や集中力を考えて、逆から行うこともあります。
下肢の場合は、股関節→足関節→足指の順で、逆転することはほとんどありません。
装具療法とは
装具には治療用と機能代償用と云う2つの利用目的があります。
治療用装具は、病気やケガをした部分が治るまで保護したり、歩行獲得を目指すための運動学習を促すことを目的とします。機能代償用装具は、障害によって失った機能を代償することを目的とします。装具を利用することによって、支持性が低下した状態でも荷重することができ、その荷重情報などが背側脊髄小脳路を介して前庭核に伝えられ、麻痺した手足の改善を図ることが可能になります。
バランサー
ポータブルスプリングバランサーやBFOは、スプリングの張力を利用することにより腕の重さを限りなくゼロに近づけ、わずかな力でも自身の腕を動かすことのできる装具です。使用者の麻痺の重症度に応じて、内蔵スプリングの張力を調整することで、自分で動かせる力を増大させていくことができます。
ダイナミックスプリント
麻痺のため、手指の伸展運動が不十分な方の伸展補助装置として使用します。バランサーと同様に、スプリングの張力を限りなくゼロに近づけ、わずかな力でも自身の手指を動かせる様になります。使用者の力の改善に合わせて補助する力を少なくしていきます。
長下肢装具
坐位が安定してこれば、重度の麻痺があっても長下肢装具を利用して立位や歩行訓練を行うことができます。太ももより足底に及ぶもので、膝関節と足関節との動きを制御する目的で使用します。モーメントアームが長いので、短下肢装具より足関節・股関節の動きを引き出せ、麻痺側へ荷重をかけることも可能です。足関節の動きに対する股関節・体幹の動きを学習させることができます。
長下肢装具を利用することで、立脚が可能となり、体全体の感覚統合を図ることが可能となる反面、膝関節の固定のせいで、立ち上がり動作が難しくなり、動く時の各関節の感覚統合は困難となります。
短下肢装具
立位・歩行時に膝折れが生じなくなれば、下腿部より足部までの装具で足関節の動きを制御する目的で使用します。各部位の各種調整によって、立ったり、歩行したりの難易度調整が可能になります。
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